3D配筋検査システムModelyにおける鉄筋籠の活用事例
目次
1.概要
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配筋検査の検査対象としては、比較的シンプルな縦横に整列した鉄筋だけでなく、鉄筋籠、ダブル配筋、過密配筋、かぶり厚などがあります。
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特に、鉄筋籠、ダブル配筋、過密配筋、かぶり厚などは、3D的な構造になるため、写真をベースにした配筋検査より、3Dデータを用いた配筋検査の方がシンプルに拡張できるため、より実運用に向いています。
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この記事では、その一つである鉄筋籠を実際の工事に適用した事例を紹介いたします。
2.複雑な配筋への適用
- 配筋検査の検査対象としては、比較的シンプルな縦横に整列した鉄筋だけでなく、鉄筋籠、ダブル配筋、過密配筋、かぶり厚など複雑な3D的な構造を持つものもあります。
- 点群をベースにした配筋検査システムは、3D点群を直接用いて3Dモデルを作成します。
- そのため、写真をベースにした配筋検査より、3Dデータを用いた配筋検査の方がシンプルに拡張できるため、より実運用に向いています。
- フープ筋や円周上の並んだ鉄筋について両方を対象とした検査への適用が可能です。
- 以下の記事に、点群データをベースにした配筋検査システムと従来の写真ベースにした配筋検査検査システムの比較をまとめてあります。

3.鉄筋籠への適用事例
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鉄筋籠を実際の工事に適用した事例として、前田建設工業様と大鉄工業様の事例をご紹介します。
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約50%-60%程度の省力化の効果がありました。
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前田建設工業様の事例
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(川井 友哉, 中野 兵衛, 東 克樹, 中野 嵩士, 江藤 博哉, 3D配筋検査システムの導入による省力化の事例, 令和7年度土木学会全国大会より引用)
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- 大鉄工業様の事例
- 大鉄工業様の事例
(門口 僚汰, 中野 嵩士, Modelyによる配筋確認での省力・省人化, 令和7年度土木学会全国大会より引用)
- 令和7年度土木学会全国大会 第80回年次学術講演会でも発表論文がありますので、詳細な内容は以下の論文もご参照ください。
4.Modelyでの操作
- Modelyにおける、フープ筋や円周上の並んだ鉄筋の検査の方法の詳細は、以下をご参照ください。
5.まとめ
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配筋検査の検査対象としては、比較的シンプルな縦横に整列した鉄筋だけでなく、鉄筋籠、ダブル配筋、過密配筋、かぶり厚などがあります。
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特に、鉄筋籠、ダブル配筋、過密配筋、かぶり厚などは、3D的な構造になるため、写真をベースにした配筋検査より、3Dデータを用いた配筋検査(3D配筋検査システム「Modely」)の方がシンプルに拡張できるため、より実運用に向いています。
- 鉄筋籠を実際の工事に適用した事例として、約50%-60%程度の省力化の効果がでています。
6.さらに詳しく知りたい方へ
7.参考文献
- 川井 友哉, 中野 兵衛, 東 克樹, 中野 嵩士, 江藤 博哉, 3D配筋検査システムの導入による省力化の事例, 令和7年度土木学会全国大会
- 門口 僚汰, 中野 嵩士, Modelyによる配筋確認での省力・省人化, 令和7年度土木学会全国大会