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点群データを用いた3Dモデルの活用事例

概要

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目次

 

3Dデータを表現する方法

3Dデータを表現する方法としては、以下があります。

3Dデータを表現する方法

データ形式 特徴 メリット デメリット
点群 点の集まり

測定機器で取った生のデータである ノイズなども多く、用途によってはそのままのデータとして使うのが難しい時がある。
解像度や領域の大きさによっては、容量が大きくなりやすい。
メッシュ 点同士のつながりの情報をもつ 表面など形状を把握しやすい 形状変更などを直接行うことは難しい。
3Dモデル(ソリッド / サーフェスモデル) パラメトリックモデル 単純な形状の組み合わせで表現できる
形状の表面が明確にわかる
形状同士の距離などが計算しやすい
直接形状の変更が可能
ソフトウェア間でデータをやり取りするには、CADなどに出力が必要な場合がある
3DCAD(BIM) 設計図面 市販のBIMソフトウェアなどを用いて、形状の変更が可能。
属性情報などを付与できる
BIMソフトウェアに応じてフォーマットなどが異なることもある。
(どのソフトウェアでも読み込むには、IFCなどの標準フォーマットが必要

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点群

  • 点の集まりで3Dを表現する方法です。
  • 測定機器で取った生のデータとして、よく使われています。
  • ただし、ノイズなども多く、用途によってはそのままのデータとして使うのが難しい時があります。
  • また、解像度や領域の大きさによっては、容量が大きくなることもあります。

画像:ダブル配筋の点群を可視化した

メッシュ

  • 点群の情報に加えて、点同士のつながりの情報をもちます。
  • 点同士のつながりをメッシュとして表現することで、表面などの形状を把握しやすくなります。
  • ただし、パラメトリックに形状変更などを直接行うことは難しいです。

3Dモデル(ソリッド / サーフェスモデル)

  • パラメトリックモデルとして表現します。
  • 以下のようなメリットがあります。
    • 単純な形状の組み合わせで表現できる
    • 形状の表面が明確にわかる
    • 形状同士の距離などが計算しやすい
    • 直接形状の変更が可能
  • ただし、ソフトウェア間でデータをやり取りするには、CADなどに出力が必要な場合が出てきます。

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画像:3D配筋検査システムModelyで作成した配筋と型枠の3Dモデルの例。

 

3DCAD(BIM)

  • 3DCADデータとして、市販のBIMソフトウェアなどを用いて、形状の変更が可能です。
  • また、属性情報などを付与することができます。
  • BIMソフトウェアに応じてフォーマットなどが異なることもあります。
    • どのソフトウェアでも読み込むには、IFCなどの標準フォーマットが必要です。

 

点群データの活用事例

配筋検査での点群データの活用事例

配筋検査における課題

  • 配筋検査では、『デジタルデータ活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)令和5年7月』が作成され、i-Construction 2.0にも配筋検査のデジタル化に触れられるなどデジタルツールを用いた配筋検査の活用が進んでいます。
    • その一環で、配筋検査に点群データを活用する事例が増えてきています。
    • 従来まで活用されていた写真による配筋検査システムでは、作業環境の影響や複雑な鉄筋(フープ筋やダブル配筋等)への対応が難しく、適用が限定的でした。

3D配筋検査システムModelyの活用による解決

  • 弊社の点群データを利用した3D配筋検査システムModelyではそのような課題が解決されます。 詳しくは、以下を参照ください。

    点群データ vs 写真 : 配筋検査システムの比較

  • Modelyでは、主に以下のことを行うことができます。

    • 取得した点群データをもとに鉄筋や型枠の3Dモデルの生成
    • 帳票の作成
      • 生成した3Dモデルをもとに鉄筋間隔やかぶり厚などを自動的に測定し、設計値と実測値の比較・合否判定が可能
    • 3DモデルのIFCファイル出力

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3D配筋検査システムModelyの活用事例

 

断面修復工の出来形・出来高検査での点群データの活用事例

断面修復工の出来形・出来高検査における課題

  • 断面修復工では、多くの箇所ではつり工事が実施されます。
  • その中で、出来形の計測などには非常に労力がかかっていました。
  • また、維持修繕工事では設計変更が多く、帳票の作成が非常に負担となっていました。

断面修復工 3D出来形・出来高管理システム Hatsulyの活用による解決

  • 断面修復工 3D出来形・出来高管理システム Hatsulyを用いることで、そのような課題が解決されます。
  • Hatsulyでは、主に以下のことを行うことができます。
    • はつり箇所の体積・面積計測
      • L字型などの複雑な形状も可能。
    • グリッドによる任意の箇所のはつり深さ計測
    • 鉄筋のかぶり厚や(防錆材の量を見積もるための)鉄筋表面積の算出
    • 帳票の作成
      • 上記の計測値の出力と設計値の比較が可能
    • 3DモデルのIFCファイル出力
  •  Hatsulyの機能の詳細は、以下をご参照ください。

角はつりキャプチャ

 

断面修復工 3D出来形・出来高管理システム Hatsulyの活用事例

 

将来的な活用

  • 弊社では、より様々な領域での点群活用の検討を進めています。

3D配筋検査システムModely

まとめ

  • 点群をはじめ、3Dデータを表現する方法の特徴、メリット、デメリットをまとめました。
  • 点群データを用いた3Dモデルの活用事例の一つである配筋検査と断面修復工についてご紹介しました。
  • 今後、配筋検査や断面修復工に伴う、周辺業務へ点群の活用を広げていき、3Dデータで建設業を変革していきます!

 

3D配筋検査システムModely

  • 3D配筋検査システムModelyについて、詳しく知りたい方は以下をご参照ください。

    3D配筋検査システムModely

hatsuly-logo

スクリーンショット 2024-03-05 093652

 


 

 

3D配筋検査システムModely

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参考文献

  1. デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)令和5年7月, https://www.mlit.go.jp/tec/content/001619475.pdf
  2. 3次元計測技術を用いた 出来形管理の監督・検査要領 (土工(1,000m3 未満)・床堀工・小規模土工・法面整形工編)(案)令和5年3月, https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/content/001618017.pdf
  3. 3次元計測技術を用いた出来形管理の監督・検査要領 (構造物工(橋脚・橋台)編)(案)令和5年3月, https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/content/001618015.pdf